メタバース

メタバースでは何ができる?超話題の背景や本質を詳しく解説します!

メタバースという言葉をよく聞くようになったけど、いまいち何ができるのか何がすごいのかわからない

メタバースが何なのかきちんと理解したい

そんな方向けにメタバースで一体何ができるのか、既存のサービスと違って何が凄いのか についてどこよりも分かりやすく解説していきます。

そもそもメタバースとは

メタバースとは、多人数のユーザが同時に参加して、コミュニケーションをはじめとした様々な活動を行える仮想空間のことです。

単なるオンラインゲームやVR、仮想空間ではありません。
よくあるRPGのように何かの明確な目的が用意されているわけではなく、会話、仕事、遊び等、制約なく様々なことができるのがメタバースです。
メタバースでできるのは究極的には生活です。
現実世界と同じような感覚で過ごせる(=生活できる)デジタル世界のことだと考えてもらえればいいと思います。

メタバースは、デジタル上にあるもう一つの現実世界のようなもの と思ってもらえばイメージがつきやすいかと思います。

メタバースは現実の代替であり、究極的にはここに挙げたこと以外にも現実世界でできること全て(食事や排泄等は除く)ができるようになる

それがメタバースの本質です。

この記事では、メタバース普及の初期段階で注目されている重要な活動に絞って、メタバースでできることを紹介していきたいと思います。

メタバースでできることを詳しく解説します

メタバースは生活を送ることができる仮想世界であり、現実世界のかわりのもう一つの世界である と説明しました。

食事や排泄等を除く生活を成り立たせているあらゆる活動(他者との交流や旅行や仕事や遊び・・・などなど)ができるようになります。

ですが、まだまだ現実世界の代替と呼べるほどのレベルの完璧なメタバースは存在していません。

2022年現在は、メタバースはまだまだ注目され始めて間もない概念です。
不完全ながらもさまざまなサービスが開発されている途上にあります。

メタバースという言葉も知らない人が多いですし、一般の人に本格的に普及していくのもまだこれからのフェーズです。

ここでは、メタバース最初期の段階で、普及のきっかけとなる「メタバースでできること」に絞って紹介していきたいと思います。

なりたい自分になれる(アイデンティティをデザインできる)

アイデンティティ

自己同一性のこと
平たくいうと、自分自身が自分がどのような人間か認識すること です。

アイデンティティのデザインとは、なりたい自分になること を意味します。

メタバースで なりたい自分になれる とはどういうことでしょうか?

メタバースでは、アバターという三次元のキャラクターを自分のかわりとして操作して仮想空間で活動できます。
大体のサービスではアバターを自分好みに自由に設定することができます。
性別、身長、体型、顔を自由にデザインでき、気に入ったアバターを利用したり購入したりできます。

メタバースでは、自由に自分の存在をアレンジすることができるんです。

現実世界とは大きく違いますね。

現実世界では、性別や顔、体型を自由に変えることはできません。

美容整形などによって不可能ではないですが、非常に大きなコストがかかります。

現実世界では与えられた個性で生きるしかできませんでしたが、メタバースでは自由に容姿などの個性をデザインしてなりたい自分になれます。

実際、人間はいくつもの個性を持っていて、一見すると矛盾するような性格を多くの人がその中に持っています。

例えば、仕事をしている時の様子やキャラクターと、子供と遊んでいる時の様子は多くの人が違いますよね。

また、普段は社交的で知らない人とも話せるけど根は人見知りだったり、仕事は几帳面だけど部屋の中は散らかっていて片付けられないタイプだったり、多くの人が往々にして相反する性格を持っているものです。

現実世界ではなかなか表現しにくい個性も、仮想世界であれば自由に表現しやすいです。

現実世界では気がつかなかった一面に出会えて、もう1人の自分を作ることができるかもしれません。

例えば、ソーシャルVR国勢調査2021という調査では、ソーシャルVR系のメタバースでは、アバターの性別は圧倒的に女性が多いという結果が出ています。
一方で、利用しているユーザーの実際の性別は圧倒的に多数が男性。
つまり、非常に多くの人が、実際は男性だけど、仮想世界では美少女のキャラとして振る舞っているわけです。

参考:https://note.com/nemchan_nel/n/ne0ebf797984c

現実の個性から離れて自由に自分の個性を表現してなりたい自分になれる これがメタバースの大きな魅力の一つでしょう。

それって普通のゲームでも同じことが言えるのでは?と思われる方がいるかもしれません。

確かに、従来のゲームでも自分のキャラクターの見た目を選んだりカスタマイズしたりできるものもありましたが、あらかじめ用意されているパーツしか使えないなど制約が多く
また、自分が自由にデザインしたアバターを持ち込むことはできるものは非常に少なかったです。
そして、所有権や著作権はゲーム側にありました。

一方で、現在のメタバースの主要サービスでは、アバターのデザインの自由度が非常に高く、著作権もユーザのものになっているものが多いです。

様々な人と現実に近い感覚でコミュニケーションできる

提供:Shutterstock

メタバースは、三次元の没入型空間であるという特徴もあります。

進化版のSNSと呼ばれることもありますが、TwitterなどのSNSやLINEなどのメッセージツールと大きく違うのは、空間という要素があることでしょう。

メタバースでは、音声やテキストだけでなく、ボディーランゲージや接触(スキンシップ)など、空間や距離という要素を使ったコミュニケーションが可能です。

表情や動作、距離感、接触といった非言語のコミュニケーションは従来のオンラインツールではなかなか表現することが難しかったのですが、非言語の要素って実はコミュニケーションの満足度に与える影響が大きいです。

2020年、2021年頃の新型コロナウイルス感染症流行で、オンラインのコミュニケーションツールが仕事やプライベートでよく使われるようになりました。

例えば、Webセミナー、オンライン飲み会、オンライン授業・・・

多くの人がこういったオンラインツールによるコミュニケーションを体験したと思いますが、リアルと比べると満足度が落ちるなと感じた人も多いのではないでしょうか。

やはり、同じ空間を共有しているというライブ感や相手との距離感が見えること、こういった空間に関わる要素が満足度に与える影響は大きいといえます。

メタバースは、空間や距離感を表現できる仮想空間です。

特に、VR系のメタバースでは、ヘッドセットの機能で身体の動きとデジタル空間のアバターの動き連動させることができ、まるで仮想空間の中で本当に自分が動いているような感覚になれます。

非常に現実に近いリアルなかたちで他の人と交流を楽しめるのがメタバースの非常に大きな強みです。

多種多様なコンテンツに入り込んで楽しめる

提供:Shutterstock

メタバースは、ユーザや企業などの参加者がゲームやワールド(世界)、建物等、自由にコンテンツを作ることができるコンセプトのものが非常に多いです。

あらかじめ与えられているコンテンツで遊ぶのではなく、自由に参加者がコンテンツを作ることができるのがメタバースの大きな特徴の一つになります。

従来のオンラインゲームでは、Minecraftやスーパーマリオメーカーなどの自由なコンテンツ作りがコンセプトのものを除けば、ゲーム会社が作った一つの世界観のコンテンツで遊ぶことができるものが大半でした。

一方でメタバースの場合は違って、

運営企業は皆がものづくりをする箱を用意して、あとはとにかくユーザがたくさんのコンテンツを自由自在に作れる!

というコンセプトです。

これがまさにメタバース的な考え方なのです。

一般のユーザは他の参加者が作った非常に多種多様なワールドやゲームの中に入ってを世界を探索し、味わい、楽しむことができます。

特にVR系のメタバースでは、VRヘッドセットで没入体験ができます。

トラッキングという技術で身体の動きを拾って仮想空間に反映させて、単に立体的な映像を見るだけではなく、仮想空間内を自由に動くことができるものが多いです。

仮想空間に入り込んで、まるでそこが現実であるかのようにバーチャル世界を動き回り、様々な世界での体験を楽しむことができます。

経済活動が生まれる(仕事ができる)

現状、世界の経済活動のほとんどは現実世界を中心に回っています。

服を作る、建物を作る、自動車を作る然り、いずれも現実の実体があるモノを作ります。

Webビジネスもリアルのモノを取り扱っていることが大半であり、現実とリンクしています。

例えば、Amazonは日常のあらゆるものを販売するサービスですし、オンラインバンキングのウェブアプリは現実の銀行業務をウェブ上で置き換えるものです。
いずれもサービスは現実世界のものであり、生み出せるサービスの量や使える資源には当たり前ですが制限があります。

メタバースはもう一つの現実であり、経済活動の舞台がそっくり増えるようなものです。

実際に多くのメタバースサービスで、ユーザが作ったアバターのデザインや、メタバース世界で使うことができるデジタルアイテム、アクセサリ、インテリア、建築物等、様々なデジタルのモノが作られて売買されています。

世界A、B、C・・・と、それぞれの世界で自由にコンテンツを作って販売できます。

この流れを加速させているのが、ブロックチェーン・NFTと呼ばれる技術です。

詳しくは以下の記事で説明しています。

ブロックチェーン系のメタバースでは、この「仮想世界でデジタルアイテムを売買して収益を出せる」ということをアピールしているものが多いですね。

ブロックチェーンの採用によって、従来開発が大変だったデジタルアイテムの取引所機能を簡単に用意できるようになります。

また、NFT・ブロックチェーン技術の採用によって、デジタルデータをユーザが所有できるようになりました。(従来のオンラインゲームでは、データの所有権は運営側にありました)

これらの特徴を通じて、仮想世界でモノを作って販売する ことが容易になりました。

現実世界ではなく仮想世界で働いて生計を立てる人もこれからどんどん増えていくでしょう。

遊びだけでなく仕事でさえも仮想空間で行えるようになり、どんどん私たちが生きるリアルの世界との境界がぼやけていきます。

メタバースでできることのまとめ

メタバースとは、現実世界ではないが、生活を送ることができるデジタル上のもう一つの世界でした。

メタバースとは、現実世界のかわりになるものであり、究極的には現実世界でできること全てができるようになります。

現在は、完璧なメタバースと呼べるものは存在しておらず、完璧なメタバースができるのにはまだまだ長い時間がかかることでしょう。

一般の人々に普及していくのもまだまだこれから

今回はそんな現在、メタバースの普及のきっかけとなるようなメタバースならではの「できること」を紹介してきました。

  • なりたい自分になれる(アイデンティティーを自由にデザインできる)
    • 自分のアバターや外観を自在にデザインでき、思うような自分で振る舞うことができる
  • 様々な人と現実に近い感覚でコミュニケーションできる
    • 空間性があることで、まるで現実のような振る舞いができる
  • 多種多様なコンテンツに入り込んで楽しめる
    • 参加者が自由にコンテンツを作って、ユーザは自由に世界に入り込んで楽しむことができる
  • 経済活動が生まれる(仕事ができる)
    • 仮想空間でコンテンツを作って売買できる

メタバースは世界を拡張するサービスなのです。

人気や注目の理由についてはあわせて別記事をぜひご覧ください。

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